今回ご紹介するのは春の和菓子の定番、『桜餅』です。
この桜餅、実は同じ「桜餅」でも地域によって全く違うお菓子になるんです。今回は食べ比べも兼ねて、関西における桜餅と関東における桜餅の両方のレシピをご紹介いたします。
桜餅 イメージ

材料

〇道明寺(関西風)
熱湯:150cc

上白糖:20g

食紅(赤):少量

道明寺粉:100g

こしあん:160g

桜の葉の塩漬け:8枚

水(手蜜用):適量(手を濡らすのに十分な量)

砂糖(手蜜用):水(手蜜用)と同量

 

〇長命寺(関東風)

白玉粉:10g

水:150cc

薄力粉:70g

上白糖:20g

熱湯:150cc

白餡:160g

桜のはなびら:16g

食紅(赤):少量

サラダ油:適量

桜の葉の塩漬け:8枚

作り方(道明寺)

準備

桜の葉の塩漬けは水に漬け、塩抜きしておきます。
水(手蜜用)砂糖(手蜜用)を混ぜて沸かし、冷ましておきます。(=手蜜)

調理

熱湯上白糖を加え、溶かします。
上白糖が溶けきったら食紅を加えて色を付けます。分量を誤ると色が濃くなってしまいますので、食紅は爪楊枝の先に付けるなどして微量ずつ加えてください。
③色を付けた砂糖水に道明寺粉を加えてよく混ぜ、ラップをして10分ほど放置します。
こしあん20gずつに分け、丸めます。
⑤10分経過したら③のラップを外し、道明寺を混ぜます。色にムラがでないよう、しっかりと混ぜてください。
⑥加熱し終わったら再び15分ほど放置します。
⑦15分経過したら手に手蜜を付け、道明寺を8等分にします。
⑧道明寺を軽く揉んでおきます。
⑨丸めておいたこしあんを道明寺で包み、桜の葉を巻けば完成!

作り方(長命寺)

準備

薄力粉上白糖はあらかじめふるいにかけておきます。
桜のはなびらは水に浸け、塩抜きしておきます。

調理

白玉粉で溶きます。白玉粉がダマにならないよう、は少しずつ加えてください。
②水で溶いた白玉粉にあらかじめふるっておいた薄力粉上白糖を加え、ダマにならないようよく混ぜます。
③十分混ざったら20分ほど冷蔵庫で寝かせておきます。
④塩抜きを済ませた桜のはなびらを軽く絞り、キッチンペーパーなどで挟むようにして水気を拭き取ります。
⑤ある程度水気が取れたらまな板に移し、みじん切りにします。
⑥細かく切り刻んだ桜のはなびらを白餡に加え、混ぜこみます。
⑦少量の水で食紅を溶き、はなびらを混ぜた餡に微量加え、混ぜます。
⑧様子を見ながら色合いを調整すれば、桜餡の完成です。
⑨フライパンに薄くサラダ油をひき、中火で温めます。
⑩フライパンが十分温まったら冷蔵庫で寝かせておいた生地を適量掬い、薄く焼いていきます。
⑪表面が固まるまで加熱し、固まったら生地が崩れないよう注意しつつ竹串などを使って裏返します。
⑫裏返してから10秒ほど経ったら、絞った濡れ布巾の上に乗せます。これを合計8枚作ります。
⑬20gずつに分けた桜餡を焼きあがった生地で巻き、桜の花を一輪ずつ飾り付ければ完成です!

食べてみた

実は関西風・関東風関係なく桜餅自体を食べたことがなかったのですが、予想以上にしっかり桜の香りがしたので驚きました。

桜餅(緑) イメージ

道明寺はもち米の一粒一粒が立っているので、つぶつぶもちもちとしたなんとも不思議な食感。食べ応えのある餅生地とこしあんの甘さの後で香る桜の葉が、後味を爽やかにしてくれます。

桜餅(茶) イメージ

長命寺は餅というよりはクレープに近い食感が特徴。和菓子が苦手な方でも食べやすそうだな、という印象を受けました。
白玉粉が含まれているため表面はつるつる、噛み応えはもっちりとしています。このレシピでは桜餡の着色のみに食紅を使用しましたが、餅生地に食紅を混ぜてピンク色にしても可愛らしく仕上がります。
また、今回は飾りつけに桜の花を使用しましたが、道明寺と同様に桜の葉の塩漬けを巻くのもおすすめです!