冬こそ飲みたい奈良の名産品

口に含むとほんのりとした甘みが広がり、ねっとりしたのど越しとともにじんわりと身体が温まる。吉野地方を中心に作られるブランド葛粉「吉野葛」は、昔から葛きりや葛もちなどのお菓子や和食のとろみなど以外にも、冬場は葛湯として親しまれていた。葛湯には身体を芯から温め、血行を促進し、冷えを改善する効果がある。寒い季節に最適の飲み物だ。
葛文化のさらなる普及・発展のために吉野本葛の老舗である天極堂が設立した「葛ソムリエ」の資格を持つ川本あづみさんに、自宅で葛湯を楽しむコツについて伺った。
「葛のでんぷんは糊化する温度が高いため、ぬるいお湯では完全に溶けません。高温のお湯を使用することで、とろみがしっかりと出ますよ」と川本さん。
器から伝わる葛湯の熱が冷えた指先をじんと温め、過ぎ行く一年に思いを致した。

とっておき葛湯アレンジ

①ミルクをプラス

熱々のお湯で溶かした葛湯に、少しだけミルクをプラス。抹茶フレーバーの葛湯なら、抹茶みるくの風味を楽しめる。
1枚目の写真はおしるこ葛湯にミルクを入れたもの。小豆とミルクもよく合います。
2枚目の写真は、プレーンに葛湯にストロベリーパウダーを加え、ミルクで炊き、冷蔵庫で冷やしたもの。普通の葛湯で「いちごミルクプリン」が作れます。これについては動画でもレシピを紹介しているので、ぜひ作ってみてください。

②トーストに塗って

抹茶味などフレーバーのついた葛湯を見ずすく鍋で固めに溶いて、ジャム替わりにトーストに塗って召し上がれ。
写真はクッキングペーパーで絞り袋を作り、固めに作った紫芋葛湯をドーナツに絞ってみました。
抹茶紫芋以外にも、ココアメープルシナモンもパンとよく合います。

③生姜焼きのたれに

生姜味の葛湯を通常の分量の水で溶いて醤油をプラス。とろみのある葛湯を焼いた豚肉にからめれば、生姜焼きの出来上がり。
豚丼や牛丼、鶏の照り焼きなど、生姜のきいた甘辛い料理には生姜葛湯を使えば味付けととろみの両方が一度に住むので時短になります!

葛湯は天極堂のオンラインショップでお買い求めいただけます

【葛湯】
全て自社製造の吉野本葛を使用した葛湯です。
1個173円~、3個入、5個入、詰め合わせの他に、1㎏入りのお徳用もございます。