2018年11月14日(水)にNHKで『葛乳酸菌』について取材いただきました。
2018年11月14日(水)にNHKの 『ならナビ』で天極堂の 『葛乳酸菌』について取材いただきました。
奈良の特産品と言えば 『吉野本葛』で作ったぷるぷる、もちもちの 『葛もち』です。
天極堂でも注文をいただいてから作る葛もちは人気メニュー。
葛もちの原料となるのはマメ科の植物 『葛(くず)』の根っこです。
葛の根をつぶして、水でもみ出して、何度も水晒し(吉野晒)をして、ようやくできる吉野本葛は、別名 『白いダイヤモンド』とも呼ばれる奈良県の伝統食材です。
原料は山野に自生している葛の根です。
葛は繁殖力が旺盛で、夏の間に光合成で作った養分を、冬にでんぷんとして根に蓄えます。
葛の根は漢方薬の 『葛根湯』でも知られる生薬で、風邪薬として利用されています。
本来は薬に分類される葛の根ですが、食材としての歴史が古いため、製葛業社は例外として葛の根を食品の原料として使用することができるのです。
そんな貴重な葛の根からとった澱粉は、江戸時代は澱粉の代名詞にも使われるほど日本全国で作られていたのですが、今では葛粉を作る地域も減ってしまい、貴重なものとなったています。
天極堂でも、減っていく需要を補う為に、21年前に吉野本葛のアンテナショップとして奈良市内に自社店舗を構え、直接一般消費者に奈良の吉野本葛を提供し始めました。
今も小学生を対象に葛の出前授業をしたり、葛の伝道師として葛ソムリエを養成するなど様々な活動を続けていますが、葛の需要が劇的に伸びることはありません。
そこで、もともと薬草として重宝された葛だからこそ、「おいしい」「伝統」と言う切り口だけでなく、「美容」と「健康」というキーワードに着目しました。
他社ではない独自の製法でできることは何か。
研究を進める中である細菌に注目しました。
それが葛の根から分離培養した 『葛乳酸菌』です。
最近は腸内環境という言葉もあり、乳酸菌に注目している方が多いです。
葛の根にももちろん乳酸菌がついていて、分離培養してその特性を調べてみました。
乳酸菌は本当に種類が多く、それらを特定したり、性質を調べるのは容易な事ではありません。
葛乳酸菌には秘められた特別な力があるのではないか。
そこで、中部大学さんにご協力いただくことで、葛乳酸菌についての試験をいくつかしていただきました。
インフルエンザに感染したマウスに、葛乳酸菌を投与すると…
インフルエンザウイルスが減り、
免疫力が大幅にアップしたのです。
この結果を見て中部大学客員教授の林先生は「非常に驚いています」と。
異物というか、外から攻撃をかけてきたものに対して葛の乳酸菌は非常に早く反応して攻撃を開始してくれる。
葛の乳酸菌を日常的に取りこむということは非常に大きいですね。とおっしゃっていました。
では、その味はどうなのか、桜井市にある飛鳥彩瑠璃の丘天極堂テラスで試食会を開いてみました。
葛乳酸菌で発酵させた豆乳ヨーグルトを試作しました。
一般的に売られているヨーグルトは牛乳から作られますが、豆乳―ヨーグルトは原料が豆乳(大豆)であるため、乳アレルギーのある方でも食べることができます。
ちゃんとおいしくて、子どもも、アレルギーのある方も安心して食べることができるというのは素晴らしいことだと思います。
吉野本葛は我々日本人にはなじみの深い伝統食品ですが、希少で貴重なため価格が高いこと、日本食離れや食の簡便化、個食など様々な要因があって、現在のライフスタイルでは取り入れることが少しずつ難しいなってきているのも現実です。
それを、ヨーグルトという身近なところに持ってくることができれば、日々の摂取が容易になり、吉野本葛という伝統産業が皆様の美容と健康に少しでも役立つのではないかと考えています。
この 『豆乳ヨーグルト』が自宅で簡単に作ることができる 『豆乳ヨーグルト種菌セット』は2019年1月1日の販売予定ですが、今後は 『葛乳酸菌』を使用したヨーグルト、葛湯、葛餅なども開発していこうと考えています。