インターンシップ体験(8月18日)
本日、御所市にある井上天極堂様の本社でインターンシップを受けさせていただきました。
インターンシップは8時30分から始まり、まず井上天極堂様の会社説明をしてもらいました。
井上天極堂様は奈良県の伝統産業である、吉野本葛を残すための取り組みに力を入れていて、小学校で出前授業を行ったり、「葛ソムリエ」の制度を設けることで、吉野本葛の普及に努めておられます。
吉野本葛とは、冬に農業ができない農家が副業として江戸時代に栽培し始めましたが、明治時代に入り、専業農家が少なくなると、葛を栽培する農家も少なくなり、今では奈良県では4社しか吉野本葛を扱っている企業はないそうです。
奈良県の伝統産業である吉野本葛を残すために、1870年から150年以上取り組んでおられる井上天極堂様のお話を聞いて、一層会社の取り組みや商品についての興味が湧きました。
次は葛の製造過程を見学させていただきました。
葛の製造は葛粉を運んだり、ブロック状に切り分けたりするなど、力仕事が多く、手作業で1つずつ丁寧に葛が生産されているのだと、現場の努力を知ることができました。
また、工場内は葛の品質を保つための仕組みや工程が徹底されており、美味しい吉野本葛へのこだわりを強く感じました。
例えば、葛粉を洗う際に不純物が混入しないように、網目がとても細かい網を用いたり、水を何度も入れ替えたりしているそうです。
吉野本葛をただ残すだけではなく、更に安心・安全で美味しい葛をお客様に届けるための取り組みを知ることができました。
次は実際にブロック状にカットされた葛を箱に並べていく作業を経験しました。
ブロック状にカットされた葛は白くてとても綺麗で、乾燥前なのでずっしりとした重みがあります。
レーンで運ばれてくる重くて脆い葛をいかに早く、崩さずに綺麗に箱に詰められるか、その作業の難しさを実際に体験することができました。
商品を購入する側だけでなく、井上天極堂様の吉野本葛に関する取り組みを学んだり、実際に吉野本葛の製造の場面に携わることで、一層吉野本葛への興味が深まりました。
奈良県の歴史ある伝統産業の吉野本葛の美味しさを社会に広め、後世に吉野本葛の魅力を残していくための井上天極堂様の取り組みを知れたことで、改めて身の回りにある吉野本葛をはじめとした様々な伝統的なものが今ある大切さを感じることができました。
本日はインターンシップに参加させていただき、ありがとうございました。